【読んだ】「大相撲裏面史」


明治大正時代に行われた相撲の八百長について書かれた一冊。

相撲の八百長は、他のスポーツ競技を舞台に行われるそれと違って、外部から「わざと負けるように」と闇の力が働きかけたり、一日にして何億のカネが動くとかいうイメージがない。だいたいのところは、昇進降格をめぐって、力士間で暗黙の了解があった上でやってるという感じですかね。

明治大正のころの相撲は引き分けが頻繁にあって、しかもそれが勝ち負けに関係してこないので(例えば、4勝1敗5分は現在では2つ負け越しだが、昔は3つ勝ち越し)なにかあるとすぐに休場して、番付を下げないでいたようです。

また、昔のお相撲さんは今以上に(今のお相撲さんはどうか知らないが)「飲む打つ買う」が好きだったようで、巡業先で賭博をやって警察に踏み込まれたとか、「留置所では丸刈りだ!」「髷だけは勘弁してください(泣)」といったエピソードも満載でした。